ひのひかりゆらゆら

読書について。

人柄が伝わってくるような文章『実話コレクション 忌怪談 /小田イ輔』ネタバレ感想

kindle unlimited対象になっていたので読みました。 kindle unlimitedはこういう系の本が割と充実してる印象。ベストセラー系の小説はほっとんどないけど……。 面白かったです! 読んでて安心感がありました。というのも、著者の小田さんが真摯に一つ一つの話に向き合ってるような印象を受けたので、むやみに怖がらせるような書き方をしないと思えたからかもしれないです。
ところで、カテゴリ「小説」にいれてしまったけど、実話系は小説ではないか。
まあ、便宜上実用書とかじゃないよってことをラベリングしときたいだけです。

隠れさして下さい

今回気になった話のひとつめ。
病気が人の形を伴って目に見えるって、相当怖いでしょうね……。
どこかで似た話を読んだなーと思ったら、あれですね、川崎草志さんの『疫神(やまいがみ)』でした。
幼稚園に通う男の子が、病原菌を「あかいひと」と表現するシーンが確かあったような。あの話も好きでした。男の子の頑張りが流せます。
あ、そういえばどっちもおばあちゃんが活躍しますね。おばあちゃんの孫を思う気持ちっていうのはすごいなあ。

家族の都合?

これは怖い!!
いわゆる人間が怖い系だけど、外からは不自然極まりないのに、それに全く気づけない、それが怖い。
めちゃめちゃ背景が気になります。旦那さんGJだなあ。分かっててやったんでしょうか。
普通、彼女が肌身離さずつけてるものを無碍にできませんよね。いくら自分が守る覚悟があると言っても、大切な思い入れのあるものだろうし。
ってなると、やっぱり分かっててやったんでしょうね。


実話コレクション 忌怪談 (竹書房文庫)

実話コレクション 忌怪談 (竹書房文庫)